毒親育ちについて調べてみると、母親(特に支配型)と娘に関する情報がとても多いと感じます。
しかし毒親は娘にばかり影響を与えるわけではなく、やはり息子にも悪影響を与えることに変わりはありません。
目次
毒親育ちの男性の特徴
毒親に育てられた男性には、次のような特徴があります。
愛情を試す
親から褒められた経験が少ない、けなされることが多かった男性に見られます。
親からの愛情を充分に感じられなかったため、恋人や周囲からの愛情を試すような行動をします。
たとえば、恋人が傷つくようなことやワガママを敢えて言い、相手が自分から離れていかないかを確認します。
恋人を支配し思い通りにコントロールしようとする
親から支配され思い通りに育てられたことにより、それが当たり前のことだと刷り込まれ、暴力や暴言、束縛や過干渉など、同じことを恋人にするパターンです。
親による苦しみを自覚していないことが多いため、子どもが生まれた場合、子どもにも同じことをする可能性があります。
コントロールするために条件をつける
恋人に「言う通りにしないなら別れる」など、愛情に条件をつけます。
本来なら、親から無条件で得られるはずの愛情が、「親を喜ばせたときだけ」「親の機嫌が良いときだけ」など、条件をクリアしなければ得られなかったためです。
心の奥底では常に相手への不信感がある
幼少期から親の愛情が充分に得られず傷ついてきたことから、相手に対して「この人も自分を傷つけるのではないか」「裏切るのではないか」と不信感を抱いています。
また、自分が傷つくことを避けるために、自分からひどいことを言ったり、別れを切り出したりすることもあります。
批判されることを極端に嫌う
批判されることや自分の非を認めることを嫌う親のもとで、意見を言うことを許されない環境で育つと、子どももそのようになってしまいます。
常に自分が正しいと思い込み人の意見を聞かず、思い通りにいかないと物や弱者に八つ当たりしてストレスのはけ口にすることもあります。
人の目や世間体をとても気にする
これまで親の機嫌を窺って生きてきたため、自分の気持ちよりも「人からどう思われるか」を優先します。
そのため自分を見失いやすく、自分は本当はどう思うのかが分からなくなってしまいます。
自分に自信がなく、自己肯定感が低い
これまで親の言うことに従い、意見を否定され、自分の気持ちを抑え込んできたため、自分に自信を持つことができません。
ちょっとしたことで「また失敗した」「やっぱりダメだった」とネガティブに捉えて落ち込み、さらに自信を失うという悪循環に陥ってしまいます。
男性は毒親に気づきにくい
上に挙げた特徴の中には、毒親育ちの女性にも当てはまるものもあります。
しかし男性の場合、「自分の親は毒親ではないか」と気づきにくい、また、そう考えることを恐れる傾向があります。
なぜかというと、男性は親や兄弟との関係を他人に愚痴ったり相談するなど、家庭内の問題を外に出すべきではないと考えてしまいがちだからです。
そこには、「家庭内の問題を知られることは恥」「多少の問題はどこの家庭にもあること」「いい年のくせに親子関係で悩んでいると思われたくない」という心理が根底にあります。
そのため自分の悩みに気付かないふりをし、さらに、自分の悩みを否定するために、同じように悩んでいる他人を否定するようになります。
自身の悩みを否定するために他人の悩みを否定する
自分の境遇について、こんな風に言われたり、否定されたことはないでしょうか。
「そんなもの大した悩みではない」
「世の中にはもっと苦労している人がいる」
「親心なんだよ」
「もういい年なんだから、自分が大人にならないと」
このような言葉は、発言した側の、自身の悩みを否定したい気持ちから出てきた可能性があるのです。
ですから、もし同じ境遇の人に対して、自分がそのように感じてしまう場合は、一度自分の親子関係を振り返ってみてください。
親によって、悲しみや怒りを感じたり、納得がいかずモヤモヤした気持ちになった出来事があるのではないでしょうか。
毒親育ちの男性は、同じように毒親に育てられた女性を引き寄せ、パートナーに選ぶことも少なくありません。
これにはやはり、悩みを自覚して、自分を変えていくことしか方法はありません。
親と距離をおいて客観的に考える
「自分を変える」といっても大げさなものではなく、たとえば、「毎年帰省しているけど今年はやめておこうかな」など、少しのことで大丈夫です。
大切なのは、親との接触を減らしたり絶ってみることです。
一時的なものでもいいです。
距離をおいて、自分の親がどんな人なのか客観的に考えてみることをおすすめします。
それからもう一度、心のどこかにしまい込んでいるはずの、自分の本当の気持ちを探してみてください。