アダルトチルドレンの中には、自分がアダルトチルドレンだということに気づいていない人もいます。
自分の親が毒親だということにも気づいていない場合も少なくありません。
あるいは、薄々気づいてはいるものの、見て見ぬふりをしていたり、そのような考えに自分で蓋をしていることもあります。
子供が自分の親を毒親だと認めないのはなぜか
幼い子供にとって親は絶対的な存在で、親がいなければ生きることはできません。
そのため、自分を守り育てる親のすることは何でも正しいと思っています。
毒親に育てられた子供は、そうでない親に育てられた子供と比べて、異常に親を尊敬し「素晴らしい人」だと思っている場合があります。
過度な干渉によってコントロールされていたり、暴力を受けていてもです。
これは干渉も暴力も、「道を間違えないように」「自分の悪いところを直すために」など、「親が自分を思っているからこそしていることだ」と思い込んでいるために起こります。
しかし子供の心の奥底には、怒りや寂しさ、納得できない気持ちが溜まっていきます。
それなのになぜ思い込んでしまうかというと、常に正しい存在であるはずの親が実は正しくなかったということを認めるよりも、「(出来の悪い)自分のせいだ」と思い込む方が子供にとってダメージが少ないからです。
また、まだ幼い子供が歯向かっても親には敵わないために、怒りを向けることができないともいえます。
感情をコントロールするためには
心の奥底に溜め込んだ怒りなどのストレスは自分よりも弱いものに向かうようになり、大人になってもその癖が治らず、一度スイッチが入ってしまうと自分でも感情をコントロールできない場合があります。
些細なことで頭に血がのぼってしまい、人を罵ったり物に八つ当たりしたり。
もちろん人間関係もうまくいかないでしょう。
もし自分にそのような傾向があると感じたら、感情的になってしまった原因よりも幼少期の自分に目を向けることを勧めます。
小さな頃に抑え込んだ怒りや寂しさ、でも自分ではどうすることもできずにモヤモヤした気持ちがなかったか、一度考えてみてください。
そして感情的になっているときの自分の姿は、親の姿と似てはいないか。
原因が幼少期にあるなら、傷ついていることを認めてあげることが大切です。
傷ついていることを認め、これまで誰もしてくれなかった「幼少期の自分を癒す」ということを、大人になった自分がしてあげます。
そうすることで、次第に感情のコントロールもできるようになるはずです。