「借り」をつくるのが怖くて人に頼れない

積雪
「人に頼ることが出来ない」というのは、元々の性格よりも、育ってきた環境によってそのような状態になってしまっている場合が多いです。

親に甘えることができず、どんなことでも自分でやらなくてはならない幼少期を過ごした子どもは、高確率で人に甘えたり、頼ったりすることが苦手な大人になってしまいます。

スポンサーリンク
レクタングル広告(大)

人に頼れる人が羨ましい

車で送り迎えをしてもらう衝撃

高校卒業まで住んでいたところは、田舎だったので一家に一台は車があり、冬は雪も多い地域でした。

どれだけ雪で前が見えなくても、何回滑って転んでも、自転車や徒歩で学校に行くのが当たり前だと思っていたので、そうやって毎日通っていました。

でも友達は、親に車で送り迎えをしてもらっていたんです。

しかもその子一人だけではなく、雪の多い日や、部活などで帰りが遅くなる日には、たくさんの車が学校前に停まっていました。

初めて見たときは衝撃で、心の中ではそんな友達の姿を「甘えてる!」「信じられない!」と軽蔑すらしていたように思います。

私の中では親に頼ることは「やってはいけないこと」で、どんなことでも自分でできないのは「恥ずかしいこと」だったからです。

ある日、帰る方向が同じ友達から「途中まで乗っていきなよ」と誘われたことがあり、とても驚いたことがあります。

常々、母が「今日○○さん(車に)乗せなきゃいけなかった」「なんで私が運転しなきゃいけないわけ」と、同僚や上司に対する愚痴を言っていたので、他人を自分の車に乗せることや、他人の車に乗せてもらうことは「悪」だと思っていたからです。

なので友達にそう誘われたとき、とっさに「(母に)怒られる!」と思いました。

一度断ったものの、結局途中まで乗せてもらい、私は申し訳なさと人に頼ってしまった情けなさでいっぱいだったのですが、「また一緒に帰るときは遠慮しなくていいからね」という言葉に、「こんな家もあるんだ」「こんな優しい親がいるんだ」とただただ驚くばかりでした。

熱があっても医者につらいと言えない

物心ついた頃から、人にSOSを出せない子どもでした。

「心配をかけてはいけない」「いい子でなければならない」という気持ちがあったからだと思います。

熱が出て体の調子がおかしくても黙っていて、親に気付かれてしまうといつも絶望的な気持ちになりました。

私は病院が嫌いでした。

それは薬が嫌いとか、注射が嫌いとかではなく、医者に「どこが痛いか」「なにがつらいか」を言えないために、病院帰りに必ず母に怒られるからでした。

「いい子でなければならない」ため、何を聞かれても「痛くない」「大丈夫です」と言ってしまうのです。

毎回母に「痛いなら痛いって言いなさいよ!」と怒られるのですが、「痛いけどちょっとだけだから大丈夫かも」「そんなにつらくない気がする」と思ってしまい、やっぱり「痛くない」「大丈夫です」と言って怒られるのでした。

ブラック企業に勤めていた頃

そんな風に人に頼れないまま成長していき、就職したのはブラック企業でした。

親が死のうが高熱が出ようが怪我をしようが「出勤することが正義」で、休むと散々に罵倒される環境でした。

有給を満足に取ることもできず、取るときは必要以上に周りに謝らなければならない環境で、私もいつしか休む人に対してイライラするようになっていきました。

それは休んだ人のフォローが大変だからということよりも、「自分がしたくてもできないことを人がやっている」ことにイライラしていたのかなと思います。

スポンサーリンク

人に頼るちょっとした練習

学生時代、親が迎えに来てくれる友達を「甘えてる!」と軽蔑したのも、おそらく、自分ができない「人に頼る」ということを、友達は簡単にやってのけていたからではないかと思うのです。

また、自分のことは何でも自分ひとりでやらなければならなかったために、人に頼ると「借り」つくっているような気がしてしまいます。

それなら自分でどうにかする方が精神的に楽なのです。

でも結局、自分が「人に頼れる」ようにならなければ、また同じようにイライラを繰り返すだけで、ループから抜けられません。

なので、「人に頼る」練習をおすすめします。

たとえば、ひとりで仕事を抱え込んでしまうなら、上司や同僚に相談したり、部下に手伝ってもらうのも「仕事」だと割り切る。

あるいは、買い物に行ったときに見つけられない商品を自力で探そうとするのではなく、お店の人に聞いてみる。

知りたいことや悩みなどをググるだけで解決しようとするのではなく、試しに友達にも聞いてみる、など。

ちょっとしたことから始めてみると、人に頼るのも、意外と悪くないと感じられるかもしれません。

スポンサーリンク
レクタングル広告(大)
レクタングル広告(大)

フォローする