ゴミ屋敷の背景に精神疾患や発達障害があるとき

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ゴミ屋敷になる背景に、精神疾患などが隠れている場合、どのような特徴があるのでしょうか。

また、毒親とゴミ屋敷にはどんな関係があるのでしょうか。

前回の記事が長くなったので分けました。

収集した大量の物で溢れるゴミ屋敷。溜めこむ一方で片付けられず、捨てられず、かといって有効活用されるわけでもなく、社会問題としてニュースでも頻繁に取り上げられる時期がありました。ゴミ屋敷には「倉庫系」「有機系」の2種類があります。
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精神疾患の場合

強迫性障害の一種

強迫性障害とは、強迫神経症とも呼ばれます。

自分でつまらないこと、つまらない考えだと思っているのに、それが頭から離れない、また、それを何度も行ってしまうことを言います。

たとえば、家を出たあとに「きちんと鍵をかけたか」不安になり、何度も何度も引き返して確認しないと気が済まなくなってしまう状態です。

ゴミ屋敷の住人であれば、「大切なものを誤って捨ててしまうのではないか」という不安から物を捨てられない場合があり、「強迫保存」「強迫的溜めこみ」「強迫的ホーディング」などと呼ばれます。

ゴミ屋敷になっている状態だけでは、強迫性障害によって起きているのか、別の原因があるのか簡単には判断できません。

しかし、強迫的溜めこみの人は、精神的な苦痛を感じ、日常生活にも支障をきたしているため、たとえば度を超えたコレクション収集で足の踏み場もないが本人は満足感を得ている、という状態とはまったく違うのが分かります。

強迫的溜めこみの心理

買わなかったり、拾わなかったりすることで不安が生じ、それが習慣になってしまうと、自分で「意味がない」「やめたい」と分かっているのにやめることができなくなります。

後から罪悪感や怒りを感じる少なくありません。

「今手に入れなければ二度と手に入らないかもしれない」という激しい不安感から、仕事や家事が手につかなくなってしまうこともあります。

また、自分の症状が病気であるという認識が低いのも特徴のひとつです。

買い物依存症

買い物依存症とは特に必要ではないものでもすぐに買ってしまう人のことで、女性に多く見られます。

買い物によって何かを手に入れることはもちろん、買い物をするという行為自体が快感になっていることもます。

そのため、まだ使えるものをたくさん持っていても、新しいものを見つけると欲しくて仕方なくなってしまい、結果的に足の踏み場もない汚部屋になってしまうことも。

潔癖症

潔癖症と聞くと、ゴミ屋敷とは無縁のようなイメージがありますが、実は潔癖症の人の中には、掃除のために汚れに触れることさえ耐えられなくなってしまう人もいます。

そのためにどんどん部屋が汚れ、ゴミ屋敷になってしまうのです。

うつ病

うつ病によって気力を失ってしまい、片付けができないパターン。

また、躁うつ病(双極性障害)の場合は、躁状態のときは気分が良く、気力もあるためたくさん物を買いこむ反面、うつ状態になると無気力になってそのまま放置してしまう、というパターンもあります。

その他

統合失調症、不安障害、認知症、依存症、衝動制御障害、パーソナリティ障害、摂食障害、脳器質疾患、セルフネグレクトなどでも、溜めこみに陥ってしまう人がいます。

また、買い物に依存的でやめられない場合は、快楽的な面もあるので、OCDなのか衝動制御障害なのか、診断が難しいこともあります。

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発達障害の場合

よくごっちゃになりがちですが、発達障害とは精神疾患とは違って、先天的なもので、遺伝の要素が強いともいわれています。

ADHD(注意欠如多動性障害)

ADHDの人はには、次のような特徴があります。

  • 落ち着きがない
  • ひとつのことに集中できない
  • 約束を忘れる
  • 同じミスを何度も繰り返す
  • 片付けられない
  • 物事の優先順位がつけられない

ひとつのことに集中できないため、片付けをしていても5分10分すると全く別のことをしていたり、どこに何を片付ければ良いのか分からなかったりします。

また、自閉スペクトラム症やアスペルガー症候群の人も、片付けが苦手とされています。

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ゴミ屋敷の弊害

趣味のコレクションが家のキャパシティを超えたタイプ、服やバッグなどが散乱しているタイプ、引っ越しの荷物がダンボールに入ったまま積んであるタイプ、日用品や食品の容器などのゴミで溢れかえっているタイプなど、「ゴミ屋敷」といっても、さまざまなタイプがあります。

しかし、どのタイプでも共通しているのは次の3点です。

  • 事故などに繋がる恐れがある
  • 精神に悪影響を及ぼす
  • 家族や近隣住民など、他人にも被害を及ぼす

具体的に、どんなものがあるかまとめました。

溜めこんだゴミの崩落

積み上げた家電や本、日用品の山が崩れ、頭上に落ちてきたり、破片を踏んでケガに繋がることがあります。

さらに、重みで床が抜け、事故に繋がることもあります。これがマンションなどの場合、被害は階下の住人にも及びます。

漏電などによる火災

コンセントからの漏電によって、溜まりに溜まった埃へ引火し火災に繋がることがあります。

コンセントに挿したままゴミの下敷きになっていた電源ケーブルが千切れたり、腐食することも原因になります。

火災が起きても、溜めこんだゴミによって逃げ遅れたり、延焼し被害が拡大する可能性もあります。

うつ病の発症

片付けが出来ない自分を責め、恥じる気持ちから自己評価が低くなり、うつ病に繋がることがあります。

また、散らかった部屋で生活することで心身の疲れがとれず、うつ病に繋がってしまうこともあります。

アレルギーの発症

ゴミ屋敷は、水回り以外にも、洗っていない服や布団、大量の本などがあり、虫やダニが住み着きます。

そうすると、刺されるだけでなくアレルギーを発症し、咳や蕁麻疹などの健康被害、さらには気管支炎や喘息に繋がってしまうこともあります。

ゴミ屋敷対策

「毒親」にもいえることですが、ゴミ屋敷の住人は人の注意を聞かない、自分の主張を押し通す傾向があります。

向こうが意見を変えないからといって、強引に業者を呼んだり、勝手に物を捨てたりするのは逆効果な場合も少なくありません。

そのような時、可能であれば定期的に人を呼ぶのがおすすめです。

また、家族以外の赤の他人である方が、自分で自分の生活環境を客観的に見つめ、掃除するきっかけになりやすいです。

もし自分自身が片付けが出来ず困っているという場合は、次の2点をおすすめします。

生活スタイルの見直し

部屋の広さに対して収納スペースは見合っているか、片付けに使える時間に対して買い物の頻度が多すぎないかなど、生活スタイルを見直してみましょう。

また、一部屋に一つはゴミ箱を置いて、それ以外の場所にゴミを放置しない、いっぱいになったらまとめるように心掛けるのも効果的です。

業者に依頼する

片付ける時間がない、どこから手を付けたらいいか分からないという場合には、ずるずると思い悩む前に、手っ取り早く業者に依頼しましょう。

家全体でなく、一部だけ依頼するというのでも良いと思います。

一度きれいにすると、気持ちがさっぱりするはずです。「自分で」片付けることにこだわる必要はありません。

それよりも、「片付けるとさっぱりして気持ちがいい」と脳に覚えさせることが大切です。

しばらく帰省していませんが、実家は物で溢れかえっています。ゴミ屋敷一歩手前です。一応、生ゴミや空き缶などは捨てているため、今のところ異臭はしないのが救いです。家が「ゴミ屋敷」になる背景に、発達障害や精神疾患が潜んでいる場合があるのをご存知でしょうか。
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