両親のうち片方は毒親で、もう片方はそうではないという状態はあり得るのでしょうか。
両親はどちらも毒親だった
私の育った家の場合、父は宗教とアルコールに依存していて、酒を飲んでは毎日のように怒鳴り、暴れました。
また、酔うとすぐに子供を呼びつけて説教を始め、終わるまで一言も言葉を発することが許されなかったので、嫌で嫌でたまりませんでした。
母は父に依存していて、私が父の前でどれだけ泣いていようが助けてくれたことはありません。
割って入れば母が暴力をふるわれるのは目に見えていたので、私も助けを求めたことはないのですが、今にして思えば、私や弟は生け贄のような存在だったのかもしれません。
それだけで十分に毒親といえるのではないかと思うのですが、離婚しない理由を母はいつも子供のせいにしていました。
「アンタたちがいるから離婚しないで我慢しているんだ」「アンタたちのため」「アンタたちがいなければとっくに離婚してる」…
今の私なら間違いなく、酒乱でDVの父親と一緒に暮らすことの方が子供にとって有害だと断言しますが、当時の私はその言葉に納得し、「母が父に怒られないように」と気を遣って生活していたように思います。
母は子供に干渉し、自分の思い通りにコントロールしようとする人でしたが、そうやって「アンタたちのため」と言われていたからこそ、母からの過度な期待に応えられるよう努力していた部分もあると思います。
片方が毒親ならもう片方もやっぱり毒親だと思う
私には、片方が毒親で、もう片方は毒親でないというパターンが想像できません。
たとえば父親が毒親で母親はそうでない場合、父親が子供にとって毒だと分かっているなら母親は子供を連れて家を出るべきです。
毒だと分かっておらず子供のケアもせずにほったらかしたり、父親を止めたりもしないのであれば母親ももれなく毒だと思うのです。
また、その夫婦が離婚し、子供は母親と暮らすようになったと仮定してみます。
もし母親が、父親から受けた心の傷をきちんとケアし子供の自己肯定感を育てることができたなら、その子供は将来アダルトチルドレンにはならないと思います。
それでも子どもが傷を抱えたまま自分に自信が持てず、自分には価値がないと感じてしまうなら、やはり母親にも問題があるのではと思わずにはいられません。
子供にとって毒になる人をパートナーに選ぶのは、どこか自分と似ている部分があるからではないでしょうか。
毒親育ちは、同じように毒親に育てられた人をパートナーに選んでしまうことも珍しくないため、どちらかが毒親育ちなら、両者ともそうである可能性は高くなるでしょう。
片方が毒親なら、やはりもう片方にも毒親の素質は十分にあると考えています。